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いま,産業界が求める人材

就職進路担当教授 手塚正義

就職進路担当教授 手塚正義

京都情報大学院大学の強みはITと経営学を学べる点。ITビジネスを成功させるためには,技術的なことはもちろんのこと経営的要素も求められます。その両方の知識を兼ね備えていれば,研究開発者として成功する道は拓けてくるでしょう。

企業は厳しい環境を勝ち抜くために,経営戦略の立案とその実現が常に求められています。経営戦略とITが密接に関係していることは言うまでもなく,▽業務改革能力▽情報化戦略▽プロジェクト遂行能力・リーダーシップ―を持つ人材が不可欠といえます。本学は情報系・経営系といった二つ以上の専門領域にわたるITプロフェッショナルズを育成する場であり,まさに産業界が求める人材を社会に送り出しています。

最近のインターンシップは,特に大手企業はプロジェクトと求めている人材像をウェブに掲示し,学生個人が応募し参加,その後の就職につなげていくという形が主流です。富士通(株)はこれを「プロフェッショナルインターンシップ」と銘打っています。

この場合,企業側と学生側のミスマッチにより,結局就職につながらないというケースも見受けられます。学生側の能力が企業に合わない場合だけでなく,企業が欲しい人材であったとしても学生側が希望の職種でなかったという場合もあります。ですので,学生が個人で参加応募しようとする場合,私ども教授陣がインターンシップの情報を的確に把握し,アドバイスをするよう努めています。同時に,多くの企業人事担当者と話をする機会を設け,どの企業がどのような人材を求めているのかを知り,本学に持ち帰り,学生に勧めるということも行っています。

また,留学生や海外で仕事をしたいという学生向けに,海外の企業,海外で事業を展開している企業のインターンシップにも着目しています。ここで大事なのは外資か,日本の企業の現地法人か,日本の企業の出先か,という点です。待遇など働く環境が異なりますので,インターンシップ参加前に十分調査し,見極める必要があります。

企業が人材を選ぶ基準としては,「その企業が進めようとしているプロジェクトに関する技術力をもっているかどうか」が第一。そして一般的な「やる気はあるか」,「コミュニケーション能力があるか」,「社風に合っているか」など多々あるのですが,最近特に企業の人事担当者が言うのは「自分がその企業において,何かの分野で伸びていこうという強い気持ちを持っているかどうか」です。その「何かの分野」を見つけられる能力も大事と言えるでしょう。

教授(札幌サテライト長) 中村 真規

教授(札幌サテライト) 中村 真規

拡散するIT社会の中でプロフェッショナルとして活躍するためには,まず,自分の立ち位置をきちんと決めることが大切です。企業経営においても,トップの立ち位置がその企業の発展を決める要であると言っても過言ではありません。自信を持って立ち位置を決めるためには,高度な専門知識による裏付けと,自分自身の価値観の確立(心の見直し)が必要です。

すなわち,ITプロフェッショナルとして世の中に出て行くためには,心と知識の融合が大切なのです。

私は長年この業界で働き,ITの変遷の歴史を身をもって体験してきました。この経験に基づき,いろいろな知識と大切な価値観をお教えしたいと思います。30年間のIT産業成長の歴史を俯瞰し,体系的にIT産業を分類することで,広い視野を持ち,未来の可能性を追求することができるのです。

また私は,31歳で独立し起業した経験から,経営についておいしい経験も苦い経験も味わってきました。その中で学んだ企業経営の楽しさ,辛さをお話しします。そして,経営における計数管理の重要性と,価値観の共有の大切さをお教えしたいと思います。企業経営における生の情報を分析し,計数管理等の経営の実際を学ぶことを通して,経営の立ち位置の重要性を理解することが大切だと信じるからです。

大学院の講義を通して,必要な知識を身につけるだけではなく,経営実践者との真摯な対話から,その価値観・心を学んでいただきたいと思います。

インド,中国などにおけるIT産業の急速な拡大の中,日本のIT技術者の先行きを案じる声もあります。これは,実際のビジネスを知らない,そして狭い視野しかもたない人の偏った考えです。グローバルな時代だからこそ,日本的経営手法,人材管理手法が輝きを増しています。高度な専門知識をもったITプロフェッショナルが,そして広い視野で物事に対処できる人材がこれまで以上に必要な時代が到来しています。人類の未来を支えるITプロフェッショナルが今,求められているのです。