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教授インタビュー

森田 正康 教授

森田 正康 教授

株式会社ヒトメディア
代表取締役社長

森田正康教授は,ハーバード大学教育大学院修了後,20代で起業。株式会社ヒトメディア代表取締役社長を務める傍ら,自らの起業経験に基づき,ITビジネスにおける交渉術やアントレプレナーシップについて講義を展開しています。
未来の起業家に向けて,森田教授が語ります。

次の10年の覇権を握るために“今”必要なこと

研究成果を実践するビジネスを

‐20代前半から30代半ばの現在まで複数の起業経験をお持ちですが,起業を目指したきっかけを教えてください。

大学生の頃までは総理大臣になろうと思っていました。でも,世界を平和にする方法をいくら考えても,上から物事を変えるのはすごく難しい。それならば下から物事を直そう,まずは自分の意見や考え方をたくさんの人たちに伝えていこう。ちょうどそう考え始めた時期にインターネットに出会ったんです。先生になるだけでは,一生かかってもせいぜい2〜3万人しか教えられないけれど,eラーニングなどの方法を使えば世界中に自分の考え・意見を伝えられますよね。教育で世の中を良くしていける。それならばと思って,インターネット教育関連の学科を作ったばかりのハーバード大学大学院に入ったんです。

研究だけでなくその成果を実践するビジネスを立ち上げようと思ったのは,ハーバード大学で出会った教授陣の影響が大きいですね。ハーバードの教授はほとんどが自分の会社を持っています。いわば「歌って踊れる」,つまり実務を行いながらその分野の研究をして実績を上げている人たちなんですね。彼らはそれぞれがちゃんと仕事をしていて,リスクを負いながら世の中に研究成果や意見を発信していました。失敗して会社が倒産することもあれば,成功して大金持ちになることもある。これからの時代の教授はこうあるべきだと思いました。

日本にはすばらしい研究をしている教授はたくさんいるけれど,例えば,会社に勤めたこともないのに経営について語ったり,上場経験がないのに上場について講義したりするわけです。特にビジネスやインターネットの分野では,実践経験がなければいろいろ語る資格はないと私は思っています。自分が教える側として,学生たちに「嘘つき」と思われたら嫌ですしね。

技術と経営の両輪を学ぶ

‐最初に起業されたときはウェブページの作成などもすべてご自身で手掛けていたそうですが。

ハーバードの大学院を修了して自分で会社を始めたときは,経営よりもむしろ作る=開発することに比重を置いていました。事業が軌道に乗るまでは,経営の知識よりもとにかく技術を学ばないといけないし,自分自身が作れる・動ける状態が必要です。そういう意味で,技術と経営の両輪を学べる京都情報大学院大学(KCGI)のカリキュラムは優れていると思います。技術だけ学んでも起業家にはなれないし,経営を全く知らなければある時点で頭打ちになってしまいますから。

若いときに起業して,技術を磨きながら会社の仕組みや経営のことを学ぶというのは本当にいいこと。学ぼうと思えばいくらでも学べ,かつ一緒に会社を立ち上げられる人がそばにいるKCGIの環境を最大限に活かしてほしいです。

「とりあえずやってみる」人が成功する

‐起業を志す学生に向けて,アドバイスはありますか。

「とりあえずやってみる」という感覚を大事にしてほしいですね。インターネット業界で今成功している人はみんな「とりあえずやった」人。起業して成功しようと思っていたわけでは必ずしもなくて,本当は不安でしょうがないけれど「とりあえずやった」人たちです。

完璧な絵が描けないから今は起業しません,という考え方の人には一生起業するチャンスは訪れないと思いますし,頭でっかちになってほしくないですね。テキストを読むことが大事なのではなくて,リアルに起こった問題を解決するために,テキストを使って教えている人に聞くから価値があるんです。

理想としては,学生たちと一緒に研究したものを,自分の持っているパイプで世の中に出したいと考えています。KCGIではそれが可能だと思いますし,現場で独立しようと考えている人たちに出資したり,起業の支援をしたりもしていきたいですね。KCGIのいいところは,入学と同時に会社を立ち上げて,自分で経営しながら困ったときに先生に聞きに行けるところ。人材育成や技術開発など,何か壁に突き当たったらすぐ質問すればいい。経験や,どういうルートでそれを積み重ねていったら成功できるかを教えられるのが我々であって,その点は最大限に利用してもらいたいですね。

“今”は確実にチャンスのときです。ここ数年のIT企業の台頭により経済的・環境的に新しい芽が育つ土壌ができてきました。この1,2年で先行した人が次の10年の覇権を握ることになるでしょう。ただ単に勉強するだけではなく,実業と連動させて学びたいのであれば,今すぐKCGIに入学することを強く勧めます。