ビジネスにおける21世紀のキーワードの一つは,「アジャイル(俊敏な)経営」です。政治・経済・技術・社会など,環境変化の激しい今日では,この環境変化を俊敏に把握し経営の意思決定を素早く実行できることが,企業の勝敗を決定するといっても過言ではありません。この俊敏な経営の実現基盤は,「変化に対応する経営手法」と「情報通信技術(ウェブ技術)」といえます。したがって,この二つの実現基盤要素に対応した実践的な高度専門応用能力を備えたプロフェッショナル人材の育成が急務といえます。
私は,二十数年間,民間企業において高速・高精細画像処理システム開発・工程管理システム開発・生産システム向けマルチエージェントシステムの研究・新規事業企画・ベンチャー支援・通商産業省(現経済産業省)主導の国際共同研究プロジェクト:IMS*活動や中堅企業の経営・情報化支援などの業務に携わってきました。これらの研究・開発・企画・支援やプロジェクトなどへの参画において,悩んだことの一つに「クライアントの要望・要求は何か」ということがありました。この要望・要求を発見・分析・理解し,「クライアントの最終ゴール」を洞察することは容易ではありませんでした。やはり,相当な経験と実践的な高度応用専門能力を具備している必要があると感じました。
私は,本学にてキャリア強化科目を担当します。ここでは,前述のように私が民間企業で携わってきた情報通信技術に関連する業務経験,成功・失敗談や経営・情報コンサルティング経験などを交えながら,21世紀を担う学生諸君の高度専門応用能力の向上を支援したく思います。
学生や社会人の方々が,本学にて「アジャイル経営」に対応できるプロフェッショナル人“財”を目指して,情報通信技術と高度な実践的応用技術の研鑽をされることを強く期待します。
*IMS(Intelligent Manufacturing Systems):次世代知的生産システム