世の中の様相は常に変化しています。特に,情報通信技術の発展と拡大が,その変化を速め,影響を及ぼす範囲を広めています。それに伴い,社会における価値観も多様になっています。しかし,ある面では,一様に同質化しているという現象も観られます。このようなときにあって,若い皆さんがはつらつとした発想で,積極的に新しいものに取り組んでいかれる力と意欲を養われることを願っています。
そのような皆さんの要請を実現するためには,斬新な発想で創設された「京都情報大学院大学」は最適の環境です。本学では,皆さんの入学を万全の態勢を整えて待っています。他の大学院には見られない特徴をもつカリキュラムと教育スタッフを揃えて,多くの皆さんの入学に備えています。本学に飛び込んでこられることを大いに推奨いたします。
私は,高校3年生のときに,ある新聞に「人工智能」(当時は,確かこのように表現していました)という見出しで,「電子計算機」のことが紹介されている記事にめぐり合いました。それによって,それまでに考えていた進路の分野を変えて,コンピュータの世界に入りました。特に,ソフトウェアとプログラミング言語に興味を持ち,コンパイラを含めた言語プロセッサの研究に従事してきました。最近取り組んでいる問題の一つに「アクティブソフトウェア」(能動形ソフトウェア)があります。これは,自律ソフトウェアや適応ソフトウェアとも関連するもので,計算環境や計算状況の変化に応じて,自分のプログラムを動的に変えようとするものです。
「アクティブ」(Active)という言葉は,「アクティブ学習」など,様々な分野で使われています。人間の活動の根本であります。皆さんは,これまでに自分の判断でアクティブに行動して来られたことと思います。本学に入学して,自発的に勉学に取り組まれることを歓迎します。