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学長挨拶
学長挨拶

前途洋々たる皆様へ

この度,情報系専門職大学院の,日本における嚆矢である京都情報大学院大学の初代学長 萩原 宏先生の後を引き継ぎ,第2代の学長を務めることになりました。その責任の重さに感じ入っている次第です。よろしくご指導,ご援助を賜りますようお願い申しあげます。

数の概念は,生物としての人間の本質的な発展過程に,強く関わってきたといえます。単なる思い上がりかもしれませんが,人類を他の地球上の生物から区別することができるのは,数の概念の深さの差であるかもしれません。例えば“零”という概念の発見は人類の発展に大いに寄与しました。また,情報という概念と人間の行動との関係の深さも特筆すべきものと考えます。同様に,数の概念と情報の関係の深さも重要です。数の概念と,情報の概念,人間の行動は互いに密接に,抽象的にも具体的にも関わり合っていると考えるべきです。すなわち,情報技術の専門職大学院での“活動”は,人間の社会活動のかなりの部分と密接に関係しているのです。もちろん,一人の人間がこれらの活動の全部分を担当できるわけがありませんから,多種の応用情報技術を豊富な実務経験とともに専門に持っている教職員が学内外で活動しています。研究教育活動の広さから,本学に入学された諸君にとって,自分自身の意向に沿った研究分野を見つけることは,必ずしも困難ではないと考えています。勉学意欲を大いに発揮していただきたいと願っています。

一般に「学問に王道なし」といわれています。受動的な活動では大きな成果は得られません。古来,「我思う故に我あり」という言葉がありますが,本学における教育,研究活動には積極的に参加していただかなければなりません。知識というものは他者から与えられるものばかりではなく,自ら勝ちとるものです。前途洋々たる未来を切り開いてください。

大学院における活動を開始する際に,もしかすると,教育的観点から,一見迂遠な方向性を勧められることがありましょう。情報関係の研究において,あるいは情報関係の基礎として,数学的な基礎知識が要求されることが多くあります。例えばいわゆる「離散数学」は情報学の一般的な基礎であると考えられています。したがって,ある種の分野においては,必ず勉強しておかなくてはならない基礎なのです。基礎的な考えを重視する「急がば廻れ」です。しかし,基礎教育は実務応用を中心として,極めて丁寧に行われます。

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