メッセージ
私はこれまで約20年,ソフトウェア分野・センシング分野について,特に社会的実装・応用の分野の研究開発に取り組んできました。近年は特に機械学習(ディープラーニング,AI)に関する内容に注力しています。その測定・観測の対象は人(特に実社会で活動している人々),高齢者の介護現場,圃場,農産物と多岐に渡ります。そして,その手法は接触式システムをベースとしたもの,非接触式システムをベースとしたもの,特に画像・映像処理についてのものと,様々です。これらの技術は現在,社会に変革を起こしていますが,皆さんも,それはご存じのことかと思います。
こういった技術の実用化,社会応用,特許,論文は玉石混交であり,それぞれに長所・短所があります。産学官を問わず,潮目が変化するスピードも目まぐるしく,種々の学術分野や市井において,力を持つ期間も限られています。企業においては,これらの技術についてのコストとリターンの兼ね合い,経営面から戦略を考える必要もあり,大変エキサイティングなのは周知のとおりです。
京都情報大学院大学のカリキュラムは,この時代の波に乗れる人材を育成するために,実に深く考えられています。多国籍の教員・学生の輪の中で,日本語・英語の両方で学ぶことができるメリットも多大です。また最新の技術に触れられるだけでなく,ビジネス系の知識と技術(ビジネスプランの作成など)も学習でき,こういった経験は皆さんが将来,社会を渡っていく上で,必ず活きてくるはずです。もちろん,勉学,研究,製作活動に真剣に取り組んでいると,面白みと同時に,辛さも味わうことがあるとは思いますが,皆で一緒にこの時代を楽しみ,より良い世界を構築していきましょう。