メッセージ
私は企業で,通信ネットワークシステムのPBX(構内交換機)ソフトウェア開発を起点としてソフトウェア工学の黎明期から携わってきました。また,携帯電話のソフトウェアの企画・開発およびモバイルアプリケーションプラットフォームのミドルウェア商品化を経験しました。特に携帯電話はDXを推進する上で中核となるモバイル技術が集約されており,今後もIoTの重要技術となっています。
新たな変革の時代において,産業界は大学など教育機関に対し,高度な専門技術を利活用できる人材を求めています。従来,産業界での人材育成では主にOJT(On-the-Job Training)を通じて実践的な技術を獲得していましたが,技術の急速な進化と専門技術の高度化・複合化が進むIT業界では,教育機関が実践的な技術力を体系的に教育し,即戦力となる人材を育成することが急務となっています。
DX推進に重要なIoT・無線・AIなどの技術を学ぶとともに,3rd partyの専門技術(DB,AIエンジン,センサー),オープン技術(Linux OS,通信プロトコル,オープンデータ),プラットフォーム(クラウド,ハードウェア),等を適切に評価し利活用をする能力が求められます。このためには,異業種や業界団体を含む他社とのコミュニケーション能力やアライアンス交渉能力の育成も不可欠です。
本学でのグローバルな視点での学びを通じIT業界をリードされることを期待しています。