特別編
鹿間さん
アクセンチュア株式会社
2007年3月修了
追手門学院大学 文学部卒
迷ったときは学ぶに限る
嫁ぎ先が印刷の町工場。業界はOA化の波に直撃されどんどん環境が変わっていくというのに,町工場の対応には限界がありました。「迷ったときには深く学ぶに限る」という信念のもと,システム関連と経営戦略の両方を学べるKCGIを見つけ,「小さくてもオンリーワンになりたい」と一念発起して入学しました。
KCGIではまず「経営とは何か」を基礎から学ぶとともに,マスタープロジェクトでは大手電機メーカーの元CIOだった高弘昇教授から指導を受けました。高教授から叩き込まれたのはオペレーションズ・リサーチをベースにしたロジカルシンキングとCRM。実務経験に基づく講義と徹底した実践によって冷静かつ客観的な視点を持つことができました。講義やプロジェクト指導で課せられた膨大な量の英語論文の読み書きも大変でした。国際学会での発表という機会もいただき,ビジネス英語に対する苦手意識克服にもつながりました。KCGIの日々はまさに格闘と発見の連続でした。
私にとってKCGIは単に「知識を得る場所」ではなく「ビジネスマインドをつくり上げる場所」だったと確信しています。在学中に印刷工場を円満に整理し,LED導入のコンサルティングやクライアントの海外進出を支援する会社を設立しました。その後,香港でのビジネスで手応えを感じていたのですが,自分は大企業の組織の一員として働いた経験が無いことが残念だと思うようになり,事業を親族に譲って転職を決意。現在はクライアント企業の経理・財務関連システムをDX(デジタルトランスフォーメーション)推進プロジェクトのチームリード役として,KCGIでの学びを思い出しながら,業務に励んでいます。
東迎さん
富士通株式会社
2020年9月修了
京都コンピュータ学院 ゲーム学科卒
ゲームで遊ぶのが好きで,自分でも作ってみたいと考え,設備が充実し,教育の専門レベルが抜きん出ていると感じた京都コンピュータ学院(KCG)に入学。ゲーム開発や企画のほか,日本の歴史や英語も懸命に勉強しました。先生方が丁寧にサポートしてくださったのが心に残っています。在学中にグループ校・KCGIでERPやコンテンツビジネスが学べると知り,知識と技術をさらに上積みしようと思いました。
KCGIではITに関するあらゆるジャンルを学ぶ機会がありました。提携校の中国・北京郵電大学世紀学院や無錫職業技術学院に出向き,実習助手としてゲームの授業を担当したことが心に残っています。自分としても勉強になりましたし,とても大きな経験になりました。
修了後は富士通(株)のJR川崎タワー(神奈川県)内事業所に配属され,本格的な仕事を開始する準備をしています。KCGIでERPを学び,在学中にSAP・FI(財務会計)の資格を取りましたが,入社後にSD(販売管理),MM(購買管理)にも合格できました。さらにCO(管理会計)とPP(生産管理)取得に向け猛勉強中です。今後はKCGIで得た知識を存分に活用しながら,日本の企業が抱える課題を解決し,グローバル展開のサポートをしていきたいと思っています。IT業界に身を置き,新しい技術がどんどん出てくるのを目の当たりにしています。実に刺激的ですね。そんな中であらためて思うのは基礎知識の大切さです。KCGグループの後輩のみなさんがITの優秀な人材として羽ばたいてくださることを願っています。
雑賀さん
東京海上日動システムズ株式会社 ITインフラサービス本部 エンジニア
2021年3月修了 東京サテライト
獨協大学 法学部卒
大学では国際関係法を専攻し,独占禁止法に関するゼミに所属していました。その活動の中で判例や類似事例をネット検索しようとしても,知りたい情報になかなかアクセスできないということがあり,それをきっかけに司法とAIの関係や情報技術そのものに興味を持つようになりました。また自分の将来の進路を考える上で,英語力や法律知識にIT分野のスキルを加えれば選択肢がより広がると考え大学院への進学を決意。文系・理系を問わず多様な学生を受け入れているKCGIで学ぶことにしました。
専門分野は「ビジネスデータアナリティクス(現:データサイエンス)」にしました。想像以上に実践的なカリキュラムと教育環境があり,合わせてウェブサイト構築などアウトプットの機会が多いため,ITや経営などは初学者だった私も着実にステップアップできたと思います。専門性が深まるにつれ,より主体的,能動的に学ぶ姿勢が求められ,一緒に学ぶ同級生や留学生らから刺激を受け学習意欲はいやがうえにも高まりました。eラーニングが充実しているので東京サテライトでも何不自由なく勉学に励むことができました。
勤務する会社は損保をはじめとする保険会社大手のグループに属し,グループ全体で今後積極的にIT化を進めていくという方針を掲げていた点が魅力で入社しました。KCGIでプログラミングの考え方などITの基礎から応用までを学んでいたので,入社後の研修でもスムーズに取り組めましたね。私の会社は一般顧客向けの保険運用に関するシステム,グループ内の損保,生保会社の従業員の働き方を管理するシステムの構築・管理などが主な業務です。小さい案件ではありますが主担当を任され,スケジュール管理や関係者とのコミュニケーション管理などエンジニア職にありながら,ビジネス関連の仕事にも励んでいます。今後はシステム開発でも会社の役に立ちたいですね。KCGIで学んだことを何度も振り返っています。
堀口さん
歯科医師
2022年9月修了
大阪大学 工学部卒
奈良先端科学技術大学院大学大学院 物質創成科学研究科修了
東京医科歯科大学 歯学部卒
さまざまな業界でIT化が飛躍的に進んでいるにもかかわらず,歯科医の診療現場では今なお手書きの作業があまりに多く,非効率さに歯ぎしりしていました。ITの知識を取り入れて何とか職場の環境を改善したいと思ったのが一点目。趣味である「馬」のあらゆる情報を発信するウェブサイト作成を自分で手掛けたい,さらにはITを学ばないと時代に取り残されてしまうという一種の危機感を抱いたこと。この三つがKCGIへの進学を決めた理由です。新しい知識を得ることは本当に楽しいですし,面白そうと思ったらやってしまう性格。ただ,社会人ですので受講の時間確保という高い壁があったのですが,KCGIには長期履修学生制度があり,修士課程2年の学費で3年かけて学べるので大変ありがたかったです。
専門は絞らず,興味がある科目を選び,学びを大いに楽しみました。履修した科目では「ビジネスプレゼンテーション」が新鮮でしたね。企業のPRは,ありとあらゆる角度から“攻める”という,これまで知らなかった世界を感じ取れたのです。ウェブプログラミング関連の講義は難しくて苦労しましたが「ITに触れ,学んでいる」という満足感が得られました。病院のITシステム導入について学会で発表する機会も。フィンテック関連や企業実践論など,未知の分野の勉強にも挑戦できました。一方で,コロナ禍の真っ最中だった在学中,KCGグループ全体を対象にした学生交流会を立ち上げ,当時はZoomを使い各種イベントで楽しみ,お勧めの講義紹介といった情報交換をするなどしました。学院祭に参加したのも良い思い出です。活動は今でも続いていてうれしいです。
KCGIで学んだことを活かし,勤務先の病院がITシステムを導入する際に中心的な役割を果たすことができました。今後は歯科の遠隔治療や,歯型のデータベース化,さらには高齢者も含めた患者に使い勝手の良い予約システムなどにもチャレンジしたいのですが,アナログとデジタルがなお混在する中,まだまだ模索が続いています。生成AIの知識も身につけながら考えていきたいです。
朴さん
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
アソシエイトソリューションアーキテクト
2020年9月修了
韓国・江南大学 図書館情報学科卒
韓国の大学卒業後に日本のIT関連企業に就職したのですが,まだまだ技術と知識が不足していると痛感していました。さらに学ぶ必要があると考え日本の大学院を探したところ,KCGIには勤務時間帯以外でも履修できるなど社会人に合ったプログラムがあり,今後社会で必要とされるデータサイエンス関連の講義が充実している点が魅力で入学を決めました。スキルアップしてグローバルに活躍したいという夢を実現するための第一歩ですね。
大半はオンラインによる受講でしたが,KCGIはかねてよりeラーニングが充実していることもあり不自由さを感じることはありませんでした。広範囲にITの基礎を学びながら,徐々にデータサイエンス,統計,経営のジャンルに力を入れていきました。数学の苦手意識があり統計の勉強は少し不安だったのですが,先生方は基礎からきっちり指導してくださったので知識を着実に身につけることができました。またビジネス経験が豊富な先生が多かったため,理論的なことに加え実践的な勉強・経験ができ楽しかったです。
修了後は光学関連企業の勤務を経て,2022年7月に今の会社に移りました。以前から興味を持ち,あこがれていたグローバル企業です。ソリューションアーキテクトとして顧客と近い立場にいながら,会社のクラウドサービス導入をサポートする仕事に就いています。最近はAIやデータ分析,ビッグデータ活用などの提案を望む顧客が増えてきました。そんなときKCGIで学んだ知識や技術が威力を発揮します。ITは日々進化していますので,勉強を怠らず,スキルアップしていきたいと思います。
クンワルさん
楽天グループ株式会社
2021年9月修了
ネパール・College of Information Technology & Engineering 卒
ネパールの大学でITを学び就職しました。でもグローバルなITビジネスの世界で活躍したいという思いが強くあり,さらに知識を増やし技術を高めたいと思っていました。そんなとき,テクノロジーに優れた日本に,自分が学びたかったウェブシステム開発について高いレベルの教育が受けられるKCGIがあると知り,しかも英語の講義が充実している点にひかれ留学・進学を決めました。KCGグループは長い歴史があり,信頼できる教育機関だと感じていました。
モバイルアプリを開発できる技術を身につけたいと思い,プログラミングを頑張りました。言語のうち,AIやデータサイエンスに活用されることが多いPythonについて深く学べたのが大きかったです。就職する際にも役立ちました。KCGIはウェブシステム開発の分野以外にも興味深い講義が多かったです。最新の技術について,先生方が丁寧に説明してくださいました。日本での生活は,特に言葉の面で苦労しましたが,周囲の人たちがみな優しく,私の学びを後押ししてくれました。
楽天グループは英語を社内公用語とし,様々な国の人が働いているグローバル企業です。モバイルアプリの開発ではトップレベルで,このような会社に就職できてとても喜んでいます。KCGIキャリアセンターの先生方がバックアップしてくれたおかげです。このような職場環境の中でこれから学ぶことはたくさんあり,同時にマネジメントについても経験を積みたいです。将来的には母国での起業が夢としてありますが,今は何より自分自身が着実にスキルアップしていきたいと思っています。
グラゾリーさん
ベース株式会社
2022年3月修了
インドネシア・Surya University バイオテクノロジーと神経科学学科卒
母国の大学でバイオテクノロジーを学んでいる中,プログラミング言語のPythonに出合い,俄然興味がわきました。これからの社会を支えるであろうITをもっと勉強したいと考え,大学院を調べたところ,様々な分野の学生を受け入れるKCGIなら,専門知識の少ない自分でも知識を高められるだろうと思い進学を決めました。旅行で一度訪れたことがある日本は秩序が保たれた憧れの地。日本語学校を経て入学しました。
入学後はデータベースやオブジェクト指向,ウェブプログラミングなどを懸命に学びました。新型コロナウイルス感染拡大防止のためにオンラインでの講義が中心でしたが,先生方はオンライン会議システムを使って直接質問をすると,丁寧に教えてくださいました。京都での学生生活は充実していましたね。初めての一人暮らしでしたが,自然が豊かで治安も良く,リラックスした日々を送ることができました。
学内企業説明会で就職したベース株式会社に巡り会いました。就職活動ではキャリアセンターの先生に面接の練習や履歴書の書き方などを習い,心強かったです。会社は自分がやりたいと思ったことにチャンスをくれるとても良い環境にあり,社員は日本人と外国人が半々,いろんな国の人とコミュニケーションをとることは大変刺激になります。いまは開発現場に配属され販売システムのチェックを担当しています。これから技術とビジネススキルをもっと高め,自らが開発に携われるようになりたいです。
呉さん
京セラコミュニケーション システムズ株式会社
2023年3月修了
中国・上海建橋学院 商務日本語専攻
大阪経済法科大学 経済学科卒
中国の大学で日本語を学んでから大阪の大学に編入学し卒業後,上海に戻り働いていました。でもやはり日本で就職する夢を叶えたいと再び日本語学校に留学しました。その学校にあったパンフレットでKCGIのことを知りました。KCGIは私の出身校の提携校で, KCGIを修了して大手インターネット会社で活躍している大学時代の同級生と話をしたところ,文系出身の自分でもITを学ぶ環境があるとのアドバイスを受けました。私は旅行が大好きで,ITを活用すると観光がより快適になることを肌で感じています。これらのことを合わせ,「観光IT」を専門分野として学べるKCGIへの入学を決めました。
観光IT概論や観光デザインなどの科目は,まさに自分が学びたかった科目で,とても楽しかったです。一方,これまで勉強した経験が無かったプログラミング関連の勉強は苦戦しましたが,日本語・中国語・英語による専門用語帳を自分で作り,知識を蓄えていきました。KCGIでは,講義の動画を繰り返し見ることができますし,メールやチャットで先生とコミュニケーションを取ることができるので,しっかり勉強することができました。
就職活動では,KCGIの学内企業説明会にすべて参加し,会社の事業や考え方などを聞いてどこを受験するかよく考えました。就職した会社は通信事業やキャッシュレス決済のシステム作りなども業務とする大手で,外国籍の社員が多くグローバルな環境であることが決め手になりました。これからはKCGIで学んだことを活かしながら,特に通信分野の知識を増やし頑張っていきたいです。後輩の方たちは,将来はどういった職に就きたいのかをよく考えてから,学びにチャレンジしてほしいと思っています。