 
学校法人情報大学 京都情報大学院大学(KCGI)・京都コンピュータ学院(KCG)は2025年10月30日,京都大学フィールド科学教育研究センター(フィールド研)と,IT分野とフィールド科学の融合を目指した連携協定を締結しました。フィールド研が提唱する学問領域「森里海(もりさとうみ)連環学」に関し相互に連携・協力して情報通信技術の応用の取り組みを進め,教育・研究・社会連携活動の発展に寄与することを目的としています。
調印式ではまず,双方が協議を重ね,協定締結に至った経緯を紹介した後,KCGI・KCGの長谷川亘総長とフィールド研の舘野隆之輔センター長が協定書に署名しました。舘野センター長は,フィールド調査や自動観測,調査地や標本の管理,データ解析など様々な研究の場面でITが必要になることを説明。「学生がフィールドで学んだことを振り返ったり,デジタル教材など,フィールドへ出るきっかけ作りにもITが使えると思います。また,人と人をつなぐところにも様々な技術を使えるのではと考えています。そういったところを強化し,今後どのようなことができるのかを一緒に考えていきたい」と期待を述べました。長谷川総長は,KCGI・KCGの歴史を踏まえて,KCGIの歴代学長が全員京都大学出身であるなど,これまでの関係を紹介。「KCGI・KCGで学んだ技術を学生たちが何に使うのか。フィールド研のニーズと本学の学生のニーズが組み合わされば,おもしろいコラボになるのではと楽しみにしています。お互いのニーズと強みを活かしていきたい」とあいさつしました。最後に,連携協定締結記念演奏として,国際的ピアニストの多川響子KCGI教授がショパン「ポロネーズ第6番『英雄』」を演奏しました。
 
 
京都大学フィールド科学教育研究センターは,京都大学大学院の農学研究科と理学研究科が長年にわたって森林域,里域,海域の教育研究の現場としてきた9施設をフィールド科学の名の下に統合し,学内共同教育研究施設として2003年に発足しました。森から海に至る様々な生態系の相互作用を生物や物質の視点から解明する一方,そこに育まれている人々の営みや文化も解析し,環境重視の自然とのつきあい方を考える統合的な学問領域である「森里海連環学」を提唱しています。また,そこから生まれた研究成果を元に,社会の様々な主体とともに森里海のつながりやその分断について学び,持続可能な社会に向けた様々な活動を生み出す,社会連携活動を推進しています。
 
