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スパコン「京」のパネルやシステムボードをKCG資料館に寄贈

神戸市中央区の理化学研究所 計算科学研究センターに設置されていたスーパーコンピュータ「京」。KCG資料館にパネルとシステムボードが寄贈されることになった(同研究所提供)
神戸市中央区の理化学研究所 計算科学研究センターに設置されていたスーパーコンピュータ「京」。KCG資料館にパネルとシステムボードが寄贈されることになった(同研究所提供)

京都コンピュータ学院(KCG)が1963年の創立以来使用してきた機器を保存・展示している「KCG資料館」に,国立研究開発法人 理化学研究所(松本紘理事長)が神戸市中央区の計算科学研究センターに設置・運用していたスーパーコンピュータ「京(けい)」のパネルとシステムボード,同センターの最寄駅にあたる神戸新交通ポートアイランド線「京コンピュータ前駅」の銘板が寄贈されることになりました。2021年10月内にもそれらが届く予定で,KCGでは速やかに保存,展示方法を検討することにしています。「京」は計算速度の性能ランキングで世界一位を獲得するなど広くさまざまな分野で活躍した後,2019年8月30日にシャットダウンしてその役目を終え,「富岳」に後進を譲りましたが,コンピュータ関連の貴重な機器を多数有する国内屈指の施設と評価されるKCG資料館に関連品が保存,展示されることで,これまでの偉業が長く後世に受け継がれることになります。

「京」は文部科学省が推進する「革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築」計画のもと,スーパーコンピュータ世界最速の座を目指し理化学研究所と富士通株式会社が共同で開発を進め2012年6月に完成,同年9月より共用を開始しました。開発費用は約1100億円の国費が投じられたといいます。1秒間に1京(京は1兆の1万倍)回もの計算をこなすことができるのが名前の由来です。処理能力においては常に世界のトップレベルにあり他国と競い合いました。延べ1万人以上の研究者が医療,ものづくり,防災・減災,宇宙といった幅広い分野で研究開発に活用し,大学など研究機関のほか,200社以上の企業が利用,新素材や自動車・航空機の開発,創薬などに生かされました。「京コンピュータ前駅」は「京」の設置を控えた2011年7月にその駅名となり,親しまれてきました(2021年6月,「京」引退に伴い「計算科学センター駅」に改称)。

KCG資料館に寄贈される「京」のパネルはガラス製でえんじ色の背景に白で「京」のロゴがあしらわれ,幅80センチ,高さ229.5センチで重さ約70キロ,システムボードは4枚のCPUとメモリ,CPUを冷やすため冷水が流れる銅のパイプなどからなりおよそ60センチ四方,重さは約14キロです。寄贈先は理化学研究所が公募し,KCG資料館が選ばれました。「京コンピュータ前駅」の銘板は,神戸新交通ポートアイランド線を運営する神戸市から寄贈を受けます。

KCG資料館は「貴重な機器を多数保存している国内屈指の施設」との理由で,一般社団法人 情報処理学会より2009年に「分散コンピュータ博物館」の全国第一号認定を受けました。これまでに7機種が「情報処理技術遺産」に認定され,KCG京都駅前校で展示,公開しています。世界に日本の技術の高さを知らしめた「京」,それを象徴する存在だった「京コンピュータ前駅」,いずれも本学院と名前が近いことも合わせ,これらの関連品の展示はKCG資料館の新たな目玉となるとともに,コンピュータ博物館としての存在意義を一層,高めそうです。

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