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劉 薇

Wei Liu

経歴

  • (中国)西安音楽学院卒業 BA in Music,東京芸術大学大学院修士課程修了,修士(音楽),東京芸術大学大学院博士課程修了,博士(音楽)
  • 元中国西安音楽学院ヴァイオリン科講師,元フェリス女学院大学音楽学部非常勤講師,元共立女子大学国際文化学部非常勤講師
  • 米国カーネギーホール,ヨーロッパ,北米,中国で演奏活動
  • NHKテレビ=FMラジオ(Best Classic),日本の各新聞,音楽誌等で多数紹介される

メッセージ

わたしの専門はクラシック音楽で,ヴァイオリンの演奏家です。

音楽文化に関する講義を開講しているという点において,ITの専門職大学院 京都情報大学院大学はユニークな存在です。これは他に類をみないものです。人間の精神世界に欠かせない,心の栄養としての音楽,その「音楽の講義」を開講することは,全人教育の重要性を学生に教えることになり,「文理融合」の理想的な大学の取り組みとなると考えています。

これは,わたしの「授業哲学」とも言うべき重要なところです。すなわち,世界の歴史において神学者,哲学者,数学者もまた音楽家なのです。教養人としての現代人はなおさら,縦の知識だけではなく,横の知識も俯瞰できることを要求されます。将来,世界のIT業界で活躍される皆様が,音楽を通して豊かな感性と想像力,発想力を養う一助となれるように努めたいと思います。

わたしの10代は中国において西洋文化批判の真っ只中で,ベートーヴェンやモーツァルトを弾いてはいけない厳しい時代を過ごしました。楽器も買えなかったため,父がどこからかボロのヴァイオリンを手に入れ,ノコギリで小さく切って子供用に改造してくれて,わたしは隠れて練習しました。楽譜も売ってない時代で,父は6年間で30数冊の教材を手写ししてくれました。当時はヴァイオリンを学ぶこと自体珍しいことで,近くに先生がおらず,列車で3時間かけてレッスンに数年通い続けました。父と二人三脚で艱難辛苦に耐え,音楽の道なき道をひたすら歩み続けてきました。

日本の桐朋学園大学と東京芸術大学での研鑽を計13年間続け,どのようなアイデンティティを持ったヴァイオリニストとして音楽の舞台に立てるかを,常に自分に問いかけてきました。音楽を通しての様々な経験を皆様にお伝えできればと思います。

担当科目

  • アジアの近現代音楽

専門分野

  • 演奏実技
  • 音楽とは
  • アジアの近現代音楽
  • 世界の音楽文化の流れと楽器

業績

学術論文

  • フランス=ベルギー楽派の大ヴァイオリニスト・イザイが中国に及ぼした影響,1992.
  • 中国最高峰ヴァイオリン演奏家・作曲家馬思聡研究〜近代西洋音楽の受容及び内面化の過程,1999.

CD出版

  • ライフワークとして馬思聡(Sitson Ma)研究作品をCD3巻(初期、中期、晩年作品)出版、ヴァイオリン無伴奏ソナタ遺 作品の手稿譜を読解し、2001年に世界発掘初演を果した
  • 日本のヴァイオリン作品集(日本伝統文化振興財団より〜日本の優れた作品を発掘収録)
  • 世界名曲集〜美しいロスマーリン
  • 鳥の歌・平和の象徴〜ラテン音楽集
  • ヘンデル:ヴァイオリンソナタ集
  • SORA NO UTA〜宙の詩
  • 日本音楽財団より1736年製の名器「グァルネリ・デル・ジェス【ムンツ】」を無償貸与される

著書

  • レシピ本『人工透析なしで10年〜でも元気な私の食生活』講談社,Nov,2014.
  • 体験本『腎不全発症から10年〜なぜ人工透析を拒否してきたか?』きずな出版,2015.
  • 「父と馬思聡」エッセイ、『産経正論』pp.31,Sep 2002.

受賞

  • アサヒビール音楽賞 1996
  • ソロプチミスト東京〜婦人向上賞 1995
  • CD「劉薇・馬思聡ヴァイオリン初期作品」〜1999年レコード芸術ステレオベスト10入り

国際学会発表

  • 第3回北京・馬思聡作品シンポジウム「ヴァイオリン演奏家・作曲家としての馬思聡研究〜近代西洋音楽の受容および内面化の過程」Dec 2,2002.
  • 「劉薇・馬思聡晩年未発表作品リサイタル」〜北京中央音楽院ホール Dec 2,2002. (中国文化部招聘コンサート、馬思聡生誕90周年記念演奏)